月影

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■329 / 親記事)  霧アフター
  
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/01/03(Wed) 01:59:28)
     飼い主は、最終回の5更新くらい前から、日誌で身体状況がズタボロだったりする。
     たぶん、時空震から帰って来て嫁(予定)と僚機(のAI)を回収して、息子(義理)とえびっこちゃんが全員揃ってるの見届けたら、そのまま倒れて二週間くらい意識不明になる。

     ……という話に始まり、色々と続く密やかなアフター妄想群。

    【倒れた時】(文字)
     http://boss.sakura.ne.jp/Art/MoW/emaciation.html

     書ききれてないが、むすこには39回のめっさげでえびっこちゃんが飼い主の不調を通報。
     最終更新で「休めばかー!」(意訳)って内容のめっさげを返して呉れている。
     なので、脚部の応急処置は恐らく息子がしたんじゃないかと勝手に思っている。

     脚が加重でなんでそこまでボロボロになるのかは、第21回のあいぼー宛めっさげで投げつけた演出画像(素手)をみると、だいたい把握できる気がする。たぶん。
引用返信/返信 削除キー/
■330 / ResNo.1)  覚醒
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/01/04(Thu) 18:37:52)
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     二週間くらい倒れてる想定。
     なので、二週間にはまだ早いが、そろそろ意識戻しといた。
引用返信/返信 削除キー/
■331 / ResNo.2)  寝起きの仕打ち
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/01/04(Thu) 22:32:26)
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     目覚めて早々、めっちゃ怒られる図。

     心配させやがってこの野郎的に覚醒早々アイアンクローを食らう。
     自身の死の運命を退けて還って来たと思ったら、大事な人を失うかもしれない絶望感に叩き落されたこの苦悩を思い知れェー!(あいぼーPL談)
     という事からの行為らしいぞ!!
     でも、三秒くらいで力が抜けてぼろぼろに泣き出す(PL談)っていってた!
     連日の看護疲れで目が怖い。

     横では元006こと三男(ユイ)がひたすら泣いているのであった。
引用返信/返信 削除キー/
■332 / ResNo.3)  おきたよ
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/01/05(Fri) 01:05:32)
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     釣ってた足を下ろして貰っておきあがりました。

     覚醒の報を聞いて駆けつけて来たはるかくんをなでなで。
     はるかくんははるかくんで、昏睡する程弱ってたことに気づかなかったことにショックを受けて寝込んでしまう(PL談)そうなので、直前まで別の部屋か何処かで休んでいたのかなぁというイメージ。
引用返信/返信 削除キー/
■338 / ResNo.4)  運搬
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/01/08(Mon) 22:21:28)
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     歩行禁止令を出されたはいいが、車椅子だとはらわたの具合が宜しくないので、事務椅子で輸送される飼い主。

     いつもの蘇生先に連絡したら『やっと戦況や世界情勢が落ち着いたから』という同じような状況の依頼が集中していて、予約がぱつんぱつんだった! みたいなイメージ。
     飼い主の頼んでる所は、そんなに大手ではなく担当の人数も少ないせいで、いっぺんに来られると手が足りなくなって一人当たりの依頼に掛かる時間がのびのーびする感じの。

     体構造(筋繊維の配置や神経系の経路構造)さえ分かってしまえば、長男(ウルヴルさん)の持ってる技術でも修繕は可能だと思うんだけど。
     なにしろ零細だから、なけなしの企業秘密を守らねばならんということで、レンタルでもカルテ見せるの渋られてしまった、みたいな。
引用返信/返信 削除キー/
■339 / ResNo.5)  なまえ
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/01/09(Tue) 00:33:15)
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     息子たちの名前。

     それはそうと、はるかくん以外の名前が、誰にどうするのか地味にちゃんと決まってなかったので。
     もうこの順番でいいんじゃね? みたいなやつ。

     ハルカくんの命名はまっま(あいぼー)なので、割と毛色が違う感じ。
     
     飼い主は地味に、生誕自体を否定されて幼年期を過ごした人なので、『息子たちの誕生に対しての自分の思惑』が命名由来になっていたりする。
     『お前(たち)が生まれたのは、個(子)として在ることを親(俺)が望んだからだ』という、個人的な想いを由来として単語を集めて来た感じ。
     なので、何気に似たような意味が並んでいる。

     本当は、あいぼーがハルカくんにハルカとつけたように、『どんな子に育ってほしいか』みたいな、展望や将来を考えた命名をするべき所なのだが。
     名前を考えてた最中というのは、『ハルカくん蘇生直前+あいぼーどん底メンタル中+作中最高の不調発症中』というフルコンボな状況だったりもしたため、全然気が回らずにそこらへんの思慮がだいぶ足りてないのだった。
引用返信/返信 削除キー/
■341 / ResNo.6)  。oO(君のそういう顔がすき)
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/01/22(Mon) 00:33:49)
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     僚機のここがずるい2017してたら投げ込まれた話。

    『関係ないけど少しだけ消化系の事情が改善したぱっぱとハルカに対してまっまが昔の記憶を頼りにチーズリゾットを作って『私の……私の母の味、なんだ。ハルカ、お前にとってはお祖母さんに当たるな』なんて言いながら穏やかな笑みを浮かべ文字数』

     まっまーーーーーーーー!!
     と俺が興奮したのでかきました。

     この日以降、飼い主の好きなものリストにチーズリゾットが追加されるのでした。
引用返信/返信 削除キー/
■349 / ResNo.7)  はがねのはな
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/01/29(Mon) 20:35:39)
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     もう少し髪が伸びたら。そんな事を考えもしたが。
     あの髪には、白い花の方が似合うから。
     今のままで、いいのだと思う。

    --------

     キリたんに貰った、歯車は、実は簪にして付けていました。
     うろ覚えで描いたらアイコンの画像と形変わっちゃってるけど(…)

     飼い主は、どちらかといえば、長い髪が好き。
     中盤にあいぼーが撃墜されて重傷安静してるとき、「髪伸びたな」と言及してる(21回のあいぼー宛めっさげ)のも、終盤のお見舞いシーンでまず髪から触れてる(39回のあいぼー宛演出)のも、実はそのせい。
     だけど、それが、根っからの自分の好みなのか、『あれ』(前の女)の髪が長かったから、そのこと由来する故か、判別がつかない。
     あいぼーの髪が伸びた所を見たい想いはあれど、そういう想い自体が、あれに重ねているだけの不誠実極まりないものだ、とも考えている訳で。
     結局、何も言わないまま、胸の内に仕舞っておく。

     一方で、飼い主自身の髪が無暗に長いのは、『あれ』に「きらきらして綺麗だから、長い方がいい」と言われたから、なのだけど。
     あいぼーはどっちの方が好きなのかなぁ。
     ……といったことを、ぼんやりと考えたりなんだり。

     むすこたちは癖っ毛だから伸ばそうにもむりぽだろうし。
     よしんば伸ばしたところで、次男の方がセンスあるし、何か作るにしてもきっと任せてしまうだろう。

     自分から、『遺るもの』は渡さないほうがいい。
     この時はまだ、そんな事を考えている。たぶん。
引用返信/返信 削除キー/
■356 / ResNo.8)  【“僚機”へ】
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/03/13(Tue) 02:08:56)
     纏まらないので箇条書きのままぽいぽい。
     ついったーに投げ込んだものをサルベージ。

     まっま(あいぼー)完全勝利前日譚。

    -----

     足の治療がようやく終わったあたりのこと。
     夜中みんな寝た後に、端末だけ持って寝床を抜け出す。
     格納庫の屋根とかベランダかとかそのへんのどこか(アバウト)。
     外の人のいないところでオード氏にだけ話す事柄。

     端末とだけの会話。
    『まだ、"気変わりするまで"なんて考えているのですか』
    「ただの腑抜けの予防線だ」
     挿げ変わりつつある光景が正夢になるのを恐れている。
     認めてしまったら、本当になるのではないか。
     馬鹿げた話。『理解』はしている。『納得』できない。自己分析の吐露。

     未だ、『前の』事に囚われている。抜け出せないのを、不誠実だと思っている。
     約15年、残像ばかり見て来た。今もまだ。
    「これが碌で無し以外の何だというのだ」
     ただ、少しずつは、変わっている。
     遺った眼が彼女だけを視るまでには、同じ15年か、それ以上、掛かるのだろう。

    『半身(セディ)でなく、私(ODE)だけに言うのは?』
    「判断精度は体調で安易に変わる」
     出来ているつもりで、出来ていなかった。
     不調発生のあと。『戻された』二人を、連れ帰って、手配して、治療が始まるまで、自分では『持つ』と判断した。
     結果は見事なこのざま。
    「ハルカに釘を刺されたというのに、誤信で先延ばしにした」
     冷静に見直せば、あの異常な量の『不調』表示見て放っとくとか有り得ない。
     今にして、鑑みれば。
     どうやら、直前の二人の死と撃墜は、意識外でだいぶ堪えていたらしい。
     結局、元気にしたかった相手を、泣かせてしまった。

     ODEは、搭乗者の幸福を最優先にしている。
     感情豊かな『印象』はあるが、根の判断基準が体調で揺らぐこともない。
     自分以外のもっと真っ当な相棒を見繕わなかったのが何故なのかは、未だに解せない所もあるが。
     だから、話しておこうと思った。

    『今の話を私がリークしない保証もない。それも考慮済みですか』
    「貴様が、彼女の幸せの為に『必要』だと『判断』した結果なら。
     ……それを信じよう」

     確かに、『相棒』として在るのは、K・Tだが。
     ライセンスNo.509の『僚機』は、『ODE-30』に他ならないのだ。

     このあとすぐ。
     寝床から抜け出した飼い主に気づいたえびっこちゃんとユイが起きて探しにくるけど、さむい。(足の治療が終わるのはたぶん1月末〜2月上旬くらい)
     寒いので生体融合部スイッチオンして体温上げてユイをあっためようとしてODE氏に『おまえそういうとこやぞ(意訳)』される。たぶん。
引用返信/返信 削除キー/
■357 / ResNo.9)  【夢へ至る赤】
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/02/25(Sun) 22:57:49)
     ぽいぽい。纏まらないものを纏まらないまま投げ込み。
     ついったーにも投げたりしたやつを移送。

     発端は、『飼い主は髪が長い方が好みだけど、結局言わない』云々を見た、あいぼー(まっま)の中の人が投げ込んできた、
    『ある日、知らない建物に呼び出しされる。
     行ってみると、赤毛のウィッグと真っ赤なドレス姿でお出迎えされ、「どうだ、あなたの瞳も少しは私色に染まったか」と微笑む』
     ……というエピソード。

     これが、何気に、最大火力必中直撃だった。
     そして生まれるNEW妄想!

     何時までも飼い主の中にいる『前の女』に、あいぼーが『完全勝利』する話。

    -----

     二人話のリークがあったか否か、定かでないが。
     ある日の、日中。
     知らない建物に呼び出しされた。

     行ってみると、短かった髪を赤いウィッグで長く飾り。
     真紅のドレスを纏って待っている人影。

    「どうだ、あなたの瞳も、少しは私色に染まったか」
     そういって、優しく微笑む。

     その時は、ただ、なんとなく、呆然とするだけで。
     気の利いたことが言えるわけでもなく。
     表向きにも、特に変化はなく。
     いつも通りで、いたのが。
     
     ――その日の晩。
     目を閉じたあと。
引用返信/返信 削除キー/
■358 / ResNo.10)  【夢へ至る赤】終いの始め
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/02/25(Sun) 23:34:55)
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     その日も、また、瞼の裏の暗がりで、始まる。

     約15年、視続けているもの。
     詳細に緩慢に、後部座席と共に擦り潰れてあかい液体になっていく光景。
     暗転の後、延々と、瞼閉じている間、只管に繰り返され続けているもの。

     後部座席と共に、擦り潰れていく、金髪の姿。
    「お前は……なるべく、死ぬな」
     最期まで、微笑んだまま。

     右上から、少しずつ、少しずつ。
     抉れ、削れ、飛び散り、粉々に、粉々に。
     本来なら、数秒に満たない景色。
     引き延ばされた時間。
     数十分を掛けて、だというのに、厭に鮮明に。
     肉片の一粒、体液の一滴までが、異様な程の高解像度で。
     潰れていく。形を無くしていく。

     残らず、液体になっていく。
     流れる赤にかわっていく。

     ……数か月、前から。
     その姿が、時折に。
     赤い髪の別のだれかに、変わり掛けては、戻り。
     戻っては、また変わり。
     挿げ変わる頻度が、増していた。

     先日、ODEに告げた。
     『挿げ変わった先』を、正夢にしたくない。
     彼女を、『あれ』のいる心の位置に据えたら。
     夢だけでなく、現実でも、挿げ変わってしまうかも、知れない。
     その「有り得ない」事象に、怯えている。
     言葉で、思考で、何度打ち消しても、幾度否定しても。
     『心の底』が、一向に、認めようとしない。

     成す術もなく。
     やがて、すべてが、滴る赤に変わって。
     空いた穴へ、流れ落ちると、漸く。
     瞼の裏の暗がりが、黒へかわ――

     ――刹那の、暗転を経て。
     また、初めから。
     後部座席で、微笑む金の髪。
     そして、潰れていく。

     延々と。
     繰り返し。繰り返し。
     眼を覚ますまで。
     何度も。何度でも。無限に。

引用返信/返信 削除キー/
■359 / ResNo.11)  【夢へ至る赤】変わり征く赤
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/02/25(Sun) 23:38:10)
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     ただ、でも、その日は。
     その日の、赤は。

     いつも、視ていた、はずの。
     擦り切れて、金が、赤にかわり。
     姿が、挿げ変わって。
     流れる赤に……変わったはずの、水飛沫が。

     ふわりと浮いて。

     軽やかに、流れて。

引用返信/返信 削除キー/
■360 / ResNo.12)  【夢へ至る赤】翻る布と髪
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/02/25(Sun) 23:39:16)
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     かわる。
     挿げ変わる。
     薄暗く、砕けた操縦棺の天井。
     鎖された、後部座席の向こうの壁。

     ざらざら。さらさら。
     髪の靡く、音がする。

     赤い、輪郭。
     見覚えのある、輪郭。

     みた、ばかりの、赤。
     眩しい、赤。
引用返信/返信 削除キー/
■361 / ResNo.13)  【夢へ至る赤】其の赤は夢へ至る
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/02/25(Sun) 23:45:26)
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     ――その日、はじめて。
     夢の中で。
     だれも、死ななかった。




     飛び起きる。
     暫く呆然とする。

     まだ夜中。
     家族全員団子になって寝ている(総勢9名)中、ハルカが気付いて寝惚け顔で首を傾げる。
     季節柄、身体を冷やしてはいけないと、普段は意識して避けていたが。
     目に付いたから、というただそれだけで、起きた次男(ハルカ)を捕まえて抱きしめる。

     急な事に流石に次男もびっくりするだろう。寝起きだし。
     暫くそのまま、動かない。顔は見えない。でも。
    「……おとうさん、泣いてるの?」
     結局、その後、落ち着いてからも。
     息子に布団被せて視界を塞いで誤魔化して。
     最後までどんな顔してたのか、見せなかった。


引用返信/返信 削除キー/
■362 / ResNo.14)  【赤が夢に至る後】
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/02/25(Sun) 23:52:18)
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     過去の穴が埋まるまで、15年かそれ以上、掛かると思っていた。
     飛び越えて来た。それどころじゃなかった。
     きぬくろ砲はつよかった。つよかった。(大事な事なので2回)

     夢で誰も死ななかった、翌日。
     ハルカに頼んで、朝一番に、髪を切る。

     前の女に「長い方がいい」と言われて、伸ばしていた。
     ずっとずっと、前の事にばかり囚われていた。囚われてきた。
     既に、ODEに告げた通り、此れが拭い去られるまで、霧の中の残像を追い掛け続けていたより、長い時間がかかると、思っていた。
     
     でも、彼女はそれを超えてきたから。
     応えなければならない。何より、そうしたいと感じた。
     心根の奥が、『納得』したのだろう。きっと。たぶん。
     だから、これからは。

    「……長い方が良かったなら。
     今からは、君の為に伸ばすよ」

    -----

     これに対し、キリたんは「前のも良かったが、短い方がいいな。あなたの髪は綺麗だから、私が伸ばしても目立たなくなってしまうだろう?」といった(PL談)ので。
     以後、飼い主の髪型は、短髪になるのでした。

     この件以降、『遺るものは渡すまい』とか、『唯でさえ過酷な出自の息子達に、面白くもない身の上話などするものでない』的な考えとか、そういった色々なものへの蟠りも解けていくので、何の気なしにふと気になったというだけで唐突に宝飾品をお土産に買って帰ったり、息子たちに昔の身の上話をぽろっと零したりするようにもなる。まぁ、そもそもが碌な内容ではないので、積極的に昔語りするわけではないけど。意図的に口を噤む事はしなくなる、くらいの。

     そしてこれが、秘密の話や、指輪(とリボン留め)にも展開していくのだ……(俺の脳内で)
引用返信/返信 削除キー/
■363 / ResNo.15)  【母と息子に連なるもの】
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/03/17(Sat) 04:15:42)
     纏まらないなま、ぽいぽい。
     ついったに投げ込んだものを移送したり添削したり。

     『息子にだけ話す内緒話』

    -----

     からっぽの培養槽の前で、かつて居た兄弟の為に祈ってる(んじゃないかなぁみたいなツイーヨを前にCiさんがしていた気がする)次男に声をかける。

     墓標とかあるのか。あるのなら、名前付けたいと思ってる。
     空っぽの培養装の識別番号も、『名札』に付け替えたい。
     と、考えてる事をつらつら。
     あくまで、思いついただけで、どうするかは兄弟皆の気持ち優先だと、考えていることも。

     そこで一旦、周囲に誰の気配もないのを念入りに見回して、端末の電源も落として。
     ここからは内緒話。
     聴くだけでいい。勝手に話す。

     自分は、こんな身体だから、そう長く生きられないだろうと思っていること。
     それでも、できれば、あと15年くらいは、頑張りたい。
     振り返ったとき、残像を追いかけていた時間より、『今の家族』と過ごした期間のほうが長くなる人生にできたらいいと、希望していること。
     それと……で、また一層に声を潜めて。

     自分はもう、血筋を残す事は出来ないし、きっと望まない方がいい。
     まっまはわからない。わからないけど、もし、望んでいるなら。
     強引ではあるが、『母の血を引く息子の血を受け継ぐ孫』を、拡大解釈して、『二人の血を引く者』が後世に伝わるようには、してもいいんじゃないか、と考えていること。

     先の通り、勝手に考えてるだけのことだとは、重ねて言うが。
     まっまが聴いたら確実に怒るし、物理的込みで酷い目に遭うのが、予想に難くない。
    「……内緒だぜ」
     の、念押し。

     複製体を培養して移植して機能回復、という策は、まず最初に浮かぶ所ではあるが。
     どういうわけだか、自分を部分培養しても『同じ遺伝情報を持った女性』形質しか発現しない。
     機能は無理としても、臓器関連を複製から移植して、寿命延長、という考えも過らない訳ではないが、
    「その為だけに予備を一人産むのは、ユイが犠牲に成り掛けたと変わらない」
     だから、個人的な心境としては、やりたくない。

     それに、培養しても結局別形質ということは、生体兵器から臓器移植した場合と比較しても、体躯への負担や負荷があんまり変わらない気もする。
     一応、片親は赤い血でまともな体温した人間なので、人間からの移植でも臓器としては機能するが、地味に『拒絶反応抑制薬』の量が、通常のヒト科の倍以上必要になってくる。其処まで抑える必要があるということは、当然、体躯にそれだけの負担が掛かるとも言えるわけで。
     今まで、点滴やアンプルを多用してでも、残り少ない『生来の臓器』で遣り繰りしてきたのはそのせいだったりする。完全に消失した臓器は他に方法がないから、幾つか移植したものを使ってはいるが。
     何にせよ、己の培養ですら、結局、『別形質』として認識されるなら、移植後の体負担はあんまり変わらないことになる。わざわざ培養する意味そのものもない。
     
     だったら、延命に力や時間を割くよりも。
     残り時間を大事にする方でいいかな。みたいな。

     今はみんな、一緒だけど。
     他の兄弟も、いつかは、独り立ちしていくかもしれない。
     各自の判断を止める気はないし、それでいいと思う。
     でも、いつかくる、かもしれない、その時まで。
     なんかそれなりに家族らしいことできたらいいなぁ、と思ってること。
     上手くやれるかは分からないけど。

     ……そんなことを、取り留めなく。
     つらつらと、話してる感じの構想(妄想)だったとさ!! ぽいぽい!!
引用返信/返信 削除キー/
■364 / ResNo.16)  【今際の眠り】
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/03/17(Sat) 05:04:48)
     浮かんだだけの、纏まらない話をぽいぽい。
     ついったにも投げた奴を回収。

     15年か、18年かの先に、来るかも知れない。
     『今際の話』

    -----

     次男(ハルカ)に、そっと話した通り。
     実際、多分、20年は生きられない。
     なんとか15年、もっと頑張って18年くらい。

     12年目あたりから、物忘れや、呼び掛けに反応しない、それが自分だと認識できないことが増えて、日増しに、呆然としたり、眠る時間が長くなっていく。

     初死亡と初蘇生を経てから、累計で30年近く。
     神経接続で体躯や乗機を駆動させ続けたことで、残っていた生体脳の疲弊と摩耗がだいぶ限界気味。
     多少であろうとも脳負担を軽くして、延命を試みるなら、非生体部への制御を全遮断するしかない。
     この決断が成された場合に遮断される非生体部は、鳩尾から下、右半身を殆ど、右眼、左腕……あと、生体融合してはいるが、負担を減らすならバイオ融合部も休眠させることになるだろう。
     結果、心肺と僅かな消化器と左目以外は、動かなくなる。
     それはつまり、寝たきりになる事も意味する。

     その決断が迫られる段まで来ている頃には、脳機能もかなり低下して、本人が正気に戻る(正常な判断を下せる)時間というのは、一日の内でも結構限られているであろうし。
     まっまか、或いは、ODE氏が、決める事になるのかもしれない。
     制御遮断を実行せず、動けるまま過ごすなら、15年目。
     延命の為に寝たきり覚悟で制御遮断を実行したなら、18年目。
     そのくらいに、寿命が来る。

     寒い日か暑い日か、何にも判らないけど。
     一日一回くらい、まともに話せるかな、どうかな。状態にまで、覚束無く成ったあるとき。
    「……眠るまで、頭撫でて欲しい」
     まっまに頼んで、穏やかに眠って。
     二度と起きない。

     たぶん、それが、最期。

     水冷式クーラー宜しく、どんなに外から熱を与えても、冷えるだけの体躯。
     触れば触るほど、触れた側の体温を奪っていたはずが。
     じっと触れていると、血温が移って、ほんのりと温まる。

     普通は、死ぬと冷めていく。
     それが、触れていると、温まるようになる。

     散々、自身を『死体紛い』だと揶揄していたのが。
     紛いではなくなってしまった。
     まっまにはそれが、理屈でなく、理解(わか)ってしまうのかも、しれない。

     えびっこちゃんは、20cmから40cmくらいに成長しているのかもしれない。でかくなるの早いな。生命の神秘。
     葬儀とか遺品とかどうなるか、その時にまだ何人が一緒に暮らしてるか判らないけど。
     えびっこちゃんはかしこいので。
     飼い主の棺には、じっちゃのお手紙を、ちゃんと入れるのだ。

    -----

     ……というのは、一応、『現在のまま』延命に有用な技術変化がなければ、で。
     なんかそれよりも早い段階で劣化に気づいたら、自助努力以外の何かしらの方法で末永く爆発ルートも開拓されるかもしれない。
     未来というものは、未知の世界なのだ。たぶん。
引用返信/返信 削除キー/
■385 / ResNo.17)  【手紙に想い馳せるひととき】
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/03/21(Wed) 23:28:50)
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     ダーウェンじっちゃにもらった大事なおてがみ。
     たまにえびっこちゃんが勝手にバケツに持って行くので、ジップロックにいれてあるのだ。

     ついったにも投げ込んだやつを移植。
     そんなこんなの、手紙に纏わる想い。

    ------

     時々。設計やら作業の合間とか、めし(点滴)で暇してる間とかに、読み返したりする、大事な手紙。
     本編のメッセージで貰った、最初で最後のおてがみ。

     じっちゃ63歳。元気な人だし、80か90くらいまでは何処かで元気にやってそうだなぁ、と思う反面。
     自分の方が先に世を去るかも知れないのが、そこはかとなく侘しく思う事があったりなんだり。
     奥さんや息子たちを無くして、死に目にもあえなかったじっちゃ。
     でも、生き延びた娘さんとこには、孫がいたと聴いた。
     自分は直系を残さないつもりだけど、息子(次男)にこっそり、奇抜な『孫』の提案をしたのは、その事が多少意識にあったのかもしれないな、と飼い主は自己分析している。
     他の息子たちが、自分が生きてる間に孫にあたる子を授かるかどうかは判らないけど。
     三男から七男、『それぞれの』血筋がちゃんと続いていったらいいなぁ、とは思っている。

     飼い主には父親の記憶がない。
     義理のむすこが沢山出来て、立場上の親父になりはしたが。
     おやじ、というものがどんな感じで、どういう風にするのが普通で、息子たちにとってよいことなのか。実はよく判らない。
     文献を読めば、『良い父』の像は、知識としては得られるかも知れないが。
     じっちゃは家族の前ではどんな人だったんだろう。
     とか、いろんなことを考えてみたりなんだり。

     都度都度に、手紙を見て、そんなことを考えては。
     もう会えないだろうけど、それでも何処かには居て、いつまでも元気な姿を想像したりして。
     じいさま程は無理だとしても。
     せめて、できるだけは、長く生きないとなぁ、とか。
     思ったりするのだ。

    -----

     えびっこちゃん。
     普段は、勝手に手紙バケツに持って帰って、回収しに来た飼い主の手挟みまくるのに。
     晩年、飼い主がちょっと駄目になって来たら、むしろ飼い主の枕元にある手紙を死守するようになるんだ……

     飼い主、没年が現状のまま、15年後だと、実年齢での享年はたぶん42。
     公文書の類には、+10歳ほど鯖を読んで登録しているので、ライセンスから年齢照合すると享年52と表示されることになる。

     ちなみに、かもねぎさん曰く、じっちゃの享年は70過ぎらしい。
     実時間経過上は、ぎりぎり先立たずに済みそうだ。
引用返信/返信 削除キー/
■386 / ResNo.18)  【蒼い血族】
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/03/22(Thu) 01:37:03)
     ついでなので、とついったに投げ込んだ纏まらない話。ぽいぽい!

     蒼い血を引くこと、それに纏わる飼い主の思惑。

    -----

     飼い主は、父親は普通の霊長目ヒト科だけど、母方が霊長目ヒト科ヒト亜科(架空種族)で、優勢形質でヘモシアニン血液型を受け継いでるみたいな感じのやつ。
     どっか北の辺境の狭い範囲の集落にしかいないとかそういう。
     まぁなんかそういうもんだよ。(アバウト)

     まぁともかく、色々あって出奔して、ヘモグロビン生命体の中に混じって生きて来たのだけど。
     何しろ、体温差がある。
     その為に、病原を媒介しうる、瀕死の相手に触ると死期を早め兼ねない、輸血できない、その他諸々。
     同族が居ない、という事の苦労を散々味わう事にもなったわけで。
     直系の子を残す、ということは、ヘモグロビン族の中にヘモシアニン族が混じる状態。
     しかも自分は長くないかもしれない。
     一人きりになれば当然、自分の味わってきた苦境を、繰り返す事になる。
     ……それが容易に想像できるのに、将来に苦労を強いるような選択をする訳にはいかない。
     その上で、既に体躯の破損が重なって、機能自体を喪失してるわけだし。
     特別な手を講じてまで、血族を残そうとは思わないし、しない方がいいだろう。
     という考えがあって、「直系を残す気はない」と、そういう話をするに至る。

     でも、受け継がれていく命に、憧れめいた感情が皆無かといえば、そうでもなく。
     せめてあいぼーの血筋は絶えて欲しくないなーとか、でも知らん野郎相手はぜってーやだなぁとか、あっでもむすこなら許せる。全然許せるじゃん。これもうむすこしかいねーわこれ! とかそんな感じなのだった。

     そのへんの受け継がれる命への憧れ云々は、じっちゃへの憧れから、そのじっちゃに孫がいるから、多分その影響があるんだろうなぁ、という。
     一応は、自覚がほんのりとだけある、飼い主なのであった。

    -----

     輸血云々については、当人にとっては、割と堪える案件が目白押しだったのではないかな、とは思う。(アバウト)
     飼い主当人は、操縦棺を介したエンジン接続で、噴霧すら可能になる程の異様な造血量を持ってるため、負傷による失血では非常に死に辛い(止血して放っておくと生き返ってくることはプロフにもかいてある)。
     終盤、水溜まりこさえながら、流血駄々漏らしでも普通にうろうろ歩いて平気そうに活動してたのもこの造血量のお陰。

     一方、周りの『人間』はそうでなし。
     折角これだけの量の血がわっさわっさ湧いてくるのに、直接的には、誰の助けにもなれない。
     ただただ、看取るしかない、という状況には、それなりに遭遇してるであろう。
     平穏時でも、低体温による病原媒介を防ぐために、抗生物質をメガ盛りな生活しないといけないかもしれないし。そのへんに理解がない集団に居れば、ばい菌扱いされたり、村八分な目に遭うかも知れないし。
     そういう、虚無感とか、疎外感みたいなのは、背負わせたくない。
     とか、そんな感じ。

     一応、『間接的には』治療への貢献はしてると思うんだけども。
     ヘモシアニン血液は『薬剤汚染反応』をしたとき、検査結果が出る時間が、ヘモグロビン血液に比べてすごく早いらしい。現実だと、カブトガニさんがそのせいで結構たくさん血をとられてるそうだ。
     なので、医療機関への献血、という形で舞台裏での貢献はしてる。たぶん。
     ライダーライセンス取る前の、その更に前、整備士職に就くより以前、故郷出奔したばかりの、働き方もなんにも判らなかったような頃には、そうやって医療機関に『ヘモシアニン血液』を売って日銭を稼いでた、という密やかな設定があったりはする。わっさわっさ血が湧くから売り放題だしな……

     本編で歯車貰った直後、ODE氏だけに話した中で、『生き返らせるに足る戦果が無ければ資材として売られる恐れがある』(15回めっさげ)といった趣旨の話をしてるのもまぁそういう関連が少し。
     世界設定的にはスラムの普通の人も普通に研究資材として浚われたりしてそうなアウトロー感あるけどさ!!
     (17回で)あいぼーに「他の(新しい僚機)を探した方がいい」と勧めつつも、「貴様が居ると楽だ」といって積極的に放り出す気がなかったのは、二人に寄る瀬がない事もさながら、『僚機』という『自分以外の監視者』が存在する事によって、万一死亡した場合に、死体を資材行きにされる可能性がかなり下がるからというのも、あったりなんだりしたのだった。

    -----

     その他、ちょっとした小話。

     蒼い血族は、極僅かな例外を除いて、『女が生まれる』。
     男が生まれるのは、数百年に一人いるかいないか、で、基本的には『父親は必ず人間』になる……という、設定ではある。
     飼い主はまぁ、その珍しい一人になってしまったせいで、色々苦労する事になる……のだが、それはまた別の話として。

     ともかく、これを一言でいうと「ハーピィみたいな感じ」なのだが。
     霧戦争はミストパンクでSFな雰囲気の世界だし、別に過去設定出してどうのこうのする予定もないし、なんか遠い昔の人型バイオ実験体が逃げ出したかなんかで、上手いこと人間と繁殖可能だったもんだから、そのまま辺境の端の端で土着化してひっそり家系を繋いでました!
     ……くらいが『落としどころ』かな! と、考えていた。

     ところが終盤、公式から、PCが魔王となり勇者を撃退するファンタジーな『てぃーこん』世界が、『霧戦争と同じ世界の過去だった(約2000〜3000年前)』という事が判明。
     なんと、普通に女系魔物家系の血を引いてても何の問題もなくなってしまうという。
     魔王が城に配置するユニットに普通にいるんだ……ハーピィとかアルラウネとかドラゴンとかそういう、ファンタジー魔物……
     結果的に、逆に整合性が取れるという、サプライズ展開に見舞われた俺なのであった。
     いやはやびっくりだよ。
引用返信/返信 削除キー/
■388 / ResNo.19)  【息子たちに想うこと】
□投稿者/ 総元帥兼皇帝 -(2018/04/01(Sun) 21:16:51)
     ぽいぽい!
     内緒話を投擲したあと、ハルカ君の中の人(Ciさん)が、
    『「おいていかないで」というかも知れないし、冷えるの気にせずくっついたままかも知れない(要約)』
     ……的なことをツイッヨしてたので。

     何か、それに対して、飼い主のしそうな反応が、脳内をぶわわわしたので投げておく。
     いうまでもないが、可能性であって、実際におきるかどうかは判らない。
     全部妄想だ!

    -----

     髪を切る前だったら、微かに困った気配とか、そういうものを漂わせつつ。
     冷えるから、身体によくないぞと、暗な意思表示をしていたかも知れないが。
     内緒話をする・出来る頃合には、心境にも色々、転換が起きた以降ではある。

     おいていかないで、と言われるなら、
    「……善処はする。俺とて、早死にしたい訳ではない」
     そんな事を言って、多分、そっと頭を撫でたり、何となく肩に手を置いて、寄り添うように引き寄せたりするのだろう。
     今迄なら、意図的に避けていたであろうことも、この時だけは迷わずに。
     ただ、やっぱり、身体を冷やしてはいけないから、そっと生体融合部の活動を『動』にして、少し血温をあげた上で。
     体温上げると調子悪くなるから、その点も『まっまには内緒』なんだ。きっと。

     善処する、とは言えど。
    「延命に躍起になる余り、皆と過ごす時間を、代償にしたくない」
     どうなるか判らないものに、今から注力して、結果的に駄目だった場合、代償にしたものは戻ってこないから、其れは嫌だな、と考えている。
     ただ、普通の人ほど長く生きられないだろうとはいえ、先に伝えた通り15年は頑張りたい。それがだめでも10年くらいは猶予があるはず。

    「……先の、『禁忌戦争』のたった一年で……
     ハイドラでの次元潜航が可能になり、喪われた霊送箱が再開発され……
     ……元の世界に戻されたキィとオードを、迎えに行くことができた」

     10年あれば、『今は』ないものも、出てくる・出来ているかもしれない。
     それに、もしかしたら。
     弟達――ユイやノゾムやカナメやネガウの誰かが、医療関係だとか再生技術のようなものに興味を持って、その道に進んだりすることもあるかもしれない。
     長男(ウルヴルさん)や四男(セディ)も、なんか新しい事見つけて挑戦したりするかもしれないし。
     その最中に、誰かがなんだかイイカンジの技術を生み出したり、出会ったり、知ったりすることも、あるのかもしれない。

     ただ、でも。
     あくまで、『本人が興味を持ってその道に進んだ』そのついでにでも、見つかるといいな、と思ってはいる。
     進路選択が本人の決断だとしても、発端が自分に対しての義務感だとか使命感みたいなものでは、あって欲しくないという想いがある。

     それでも、ハルカにはちゃんと言わないといけない、と思ったのは。
     不調のときに、「ばかばか!ちゃんと休め!(意訳)」って怒られた(40回)のに、間違った自己判断で其れを退けてしまったし。
     その結果、倒れて、ハルカまでショックで寝込むような事態に追い込んでしまった。
     今度は、自分から、伝えておくべきではないか。
     そう考えた結果。

     言うべきか否か、という問題自体は、癌患者の余命宣告をするか否かに似ている。
     どちらが正解かは、正直わからない。
     わからないけど、黙ったまま、後々、もっと酷い状態になってから事態発覚して、またショックを受けるような目には遭わせたくない。
     そんなかんじでの決断。

     まぁ、何にせよ。
    「……10年、先など……判りはせんのだ」
     十数年前、前の女死んでからは、新しい相手ができたり、あまつさえ息子が複数できるとか、微塵も想像していなかったし。
     何が起きるかわかったもんじゃねーな! という実感は、結構ある。
     なので、早死にの『覚悟』はしていても、『悲観』とか『諦観』とか、そういう考えは、あんまりない。

     ……とかたぶん、ほんのりぬくぬくしながら、寄り添うように頭とか肩とか背中とか撫でたりして、つらつら話すんじゃないかな!
     みたいな!!

    -----

     話の途中とか、名づけの時とか、『リボン留め』の話でも時々出ている、『息子達』の差異。
     飼い主には、顔や容姿がその他がどれだけ同じでも、扱いを一律にはしたくない、という考えがあったりする。
     現実の双子や三つ子も、同じ生活をしててもそれぞれ『個性』は出る。好き嫌いが別れたりする。そうして、個人、ひとりひとり、それぞれ、考えがあってやりたい事や色々ある筈だから、そういうの大事にしたい、的な。
     勿論、当人たちが自然に仲良しで同じことしたいと思ってれば、それでよし。
     あくまで、親(保護者)の立場である自分が、芽生えた個性を挫いてしまうのだけは避けたいのだ。

     まぁその辺のあれやこれやな考えが、リボン留めの石の位置を変えてみたりとか、そういう些細なところに発揮されたりするわけなんだな。
     でも名前の意味だけは被った。被りまくってる。
     そこは、生誕を望んだ気持ちには優劣がない、ということなのかもしれない。

     一方で、既に居ない001〜004への呼称は、今はもういないが、お前たちが生まれ、存在したという事実そのものは、005(ハルカ)に繋がる幸福なことだったのだ。
     とか、そういう方向性で単語を選んでたりする。
     (ハルカくんの記憶と意識は001から連続しているので、001こそがハルカくんそのもので、005は肉体を譲った弟になる……という考え方もできなくはないが、作中では005として生きてるのでそれに準拠)

     三男(ユイ)が『唯一無二』の『唯(ユイ)』なのも、蘇生の素材として使われたあと、実際に死にそうになったから。
     そうじゃないんだ、誰かの代わりではなく、お前はお前なんだ、誰でもない六番目(006)の一人として生まれることを望んだんだよ、と。
     そんな方向性で、単語選んできた感じ。です。でした!

    -----

     あと、別件なので別の日になる気はするけど。

     ウルヴルさんも結果的に長男な立場で家族の一員になるので、飼い主的にはだいぶ対応が軟化する。
     ある日、唐突に、顔合わせた時に、
    「『ルー』って呼んでいいか」
     とか聞くんじゃないかな。
     飼い主(というよりは、同じ顔の連中全般)は地味に、特別な相手には『自分だけが使う呼称』で呼びたがるという設定があったりする。
     まっまを『キィ』と呼んだりするのもそれ。
     ハルカくんの場合は、『まっまが名付けた』という段階で既に特別な呼称なので、そのまま呼ぶと思うけど、たまに『ハル』とか呼び掛けたりするかもしれない。
     四男(セディオレイス)もなんかそのうち『ディー』とか『ディオ』とか名前の途中の妙なところ抜き出して呼び始めたりするんじゃないかな……
    (普通はそこ略さないだろう→他の人はまず呼ばない→自分だけが呼ぶ名前、というロジック)

     飼い主は飼い主で自分の呼称にはそんなに拘りがないので、事前に宣言があればどう呼ばれても気にしないし反応する。
     事前に、というのは、いきなり呼ばれても自分かどうか判らない場合があるから、というただそれだけで、了解の有無を取り付けるための確認とかそういう意図ではなかったりする……
     霧戦争2期の時の僚機(ゼルくん)には、『ふがし』って呼ばれて普通に返事してました。
引用返信/返信 削除キー/

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